横浜中華街・関帝廟の龍柱〜那覇市龍柱設置問題参考動画
那覇市に設置予定の「龍柱」が政治問題化しています。
翁長市長(現知事)時代に設置を決め、総事業費約2億6700万円(うち約2億1360万円が国からの一括交付金)で設置工事を始めました。龍柱本体を中国に発注するなどして高さ15メートルの龍柱の設置工事を進めましたが、パーツの不備、設計変更等の影響で予定された2014年度中に工事は完了しませんでした。
完成させるためには約6400万円の一括交付金の繰り越しが必要でしたが、当局は次年度繰越は困難と判断して、不足分については2015年度の那覇市一般会計から支出する予定になっています。国は那覇市に対してすでに支払った一括交付金の返還も求める予定だといいます。
※2015年6月12日現在、この件については会計検査院が異例の調査を開始することになっています(6/12記)。
急増する中国人ツーリストのための観光スポットにしようというのが設置の主目的ですが、宗教的な意味合いもある「龍柱」への公金支出やその手続きの妥当性、果たして15メートルもの高さが適切なのかといったポイントが議論になっています。中国の冊封国(中国に恭順を誓った国)だった琉球王朝時代をイメージしたシンボルとしての龍柱が観光資源として果たして適切なのか、中国への龍柱発注が適切だったのか、といった点も話題になっています。
が、一般の日本人に龍柱は馴染みがありません。「龍柱」とはいったいどんなものなのでしょうか。
批評.COMでは横浜中華街の関帝廟にある龍柱を撮影した動画をアップしました。三国志の物語が彫り込まれたこの龍柱の高さは約5メートル。この高さでもかなりの威厳と威圧感があります。
龍柱は「華表」とも呼ばれ、中国そのものをシンボライズしたもといわれています。
沖縄では、首里城正殿に高さ3メートルの龍柱がありますが、この場合の龍は琉球王を象徴するものとされています。