国連から帰国直後の我那覇真子氏と砥板石垣市議の記者会見(全文)

翁長雄志沖縄県知事による国連人権理事会でのスピーチに対するカウンタースピーチ(Counterargument)を行った「琉球新報、沖縄タイムスを正す県民、国民の会」の代表・我那覇真子氏と沖縄県石垣市市議・砥板芳行氏(スピーチ原稿の提出のみ)の帰国報告記者会見が、2015年9月25日、日本記者クラブにおいて開かれました。以下、全文を書き起こし、若干の論評(グレイボックス)を付しました。

参照映像:チャンネル桜(2015年9月28日付)会見タイトル:<沖縄問題> 国連人権理事会「少数民族」問題会議出席・帰国報告会見
日時:2015年9月25日(金)

場所:日本記者クラブ大会議室

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報告会見

 

司会
ただ今より、国連人権委員会派遣団の帰国報告会を行います。
一番初めに団長の我那覇さんより報告をさせて頂きます。

我那覇真子 代表
みなさん、こんにちは。本日はお集まりくださいまして、大変ありがとうございます。私は今回の国連派遣団の団長を務めさせて頂きました名護市出身の我那覇真子と申します。

そして本日は、主に国連で我々がスピーチした内容を紹介させて頂きたいのですが、私のスピーチ、そして砥板先生の演説を皆様にご報告させて頂きたいと思います。

今沖縄県で政治問題化されている普天間基地移設先の辺野古がある名護市から私はやってまいりましたが、地元に住んでおりますと、沖縄県名護市の基地問題が、県内も県外もその報道がまったく事実とかけ離れ、その問題を考えるときに誤った政治判断がなされるかもしれないという危惧がありました。その誤った情報とは、「沖縄県民が被差別先住少数民族である」、或いは「沖縄県民は本土政府に差別的扱いを受けている」、そしてまた或いは「日米両政府によって沖縄県民の人権が侵害されている」といったような情報です。

これは沖縄県知事の翁長雄志氏を中心とする政治家が、一方的に事実を曲げて主張しているものであります。また地元の新聞、テレビ、マスコミがこれに協力と応援をし、意図的に誤った情報を県内国内のみならず、世界に拡散しようとしております。

これは、中国の南シナ海のみならず、東シナ海、沖縄に対する勢力拡大を助けるものでありますが、それはどうしてかと言いますと、翁長氏の主張する基地問題と中国の利益は全て一致するからであります。翁長氏は自らの、沖縄県尖閣諸島が中国に領土要求され、軍事圧迫をかけられているのにもかかわらず、ひとことも抗議をしておりません。去る4月14日には李克強(リ・コッキョウ)首相と会談する機会があったにもかかわらず、その時でさえも一切抗議をしていません。

今回その翁長知事が誤った情報を国際社会に拡散しようと、国連でのスピーチを計画実行ということを聞きましたので、我々はその情報が国際社会に広まってはいけないということで、反論のためにスピーチをすることにしました。そしてまたもうひとつの目的ですが、中国が沖縄県に対して、領土的野心を持って外交圧力を加えております。これは日本国民としての沖縄県民の人権を最大に侵害しようとするものであります。

これは絶対に認められません。

それを国際社会に広く訴えるためでありました。そして、さっそくこの報告させて頂きたいんですけれども、まずはじめに我々がスピーチした内容をお聞きください。英訳は通訳の方にして頂きますので、私は日本語で読ませて頂きます。


 

<<我那覇真子のスピーチ原文(日本語訳)>>

被差別少数琉球民族は存在しない
~デマゴーグとプロパガンダは21世紀の国際社会には通用しない~

我那覇真子

昨日皆様は、沖縄は紛れもない日本の一部であるにも関わらず、「沖縄県民は日本政府及び米軍から抑圧される被差別少数民族である」とお聞きになられたと思います。
それは全くの見当違いです。

私は、沖縄生まれの沖縄育ちですが、日本の一部として私達は世界最高水準の人権と質の高い教育、福祉、医療、生活を享受しています。人権問題全般もそうですが、日本とその地域への安全保障に対する脅威である中国が、選挙で選ばれた公人やその支援者に「自分達は先住少数民族である」と述べさせ沖縄の独立運動を煽動しているのです。

我々沖縄県民は先住少数民族ではありません。

どうかプロパガンダ(政治宣伝)を信じないでください。

石垣市議会議員の砥板芳行氏からのメッセージです。

「沖縄県の現知事は無責任にも日本とアジア太平洋地域の安全保障におけるアメリカ軍基地の役割を無視しています。翁長知事はこの状況を捻じ曲げて伝えています。中国が東シナ海と南シナ海でみせている深刻な挑戦行為を知事と国連の皆様が認識をすることが重要です」

ありがとうございます。


以上が私のスピーチです。

翁長知事は国連スピーチにおいて「琉球民族は先住民族あるいは少数民族」であると明言してはいませんが、「沖縄人の自己決定権(Okinawans’ right to self-determination)がないがしろ(neglect)にされている」との主張を展開しています。Right to Self-determinationという言葉は、ドイツ語由来の国際法上の用語。ドイツ語ではSelbstbestimmungsrecht der Völkerと表記されます。これを日本語に翻訳すると、「民族の自決権」となり、翁長氏の発言は「琉球(沖縄)民族の自決権」を世界に訴えたものと理解されます。翁長氏は、10月7日の沖縄県議会でこの点を追及され、「私は先住民という言葉を今まで使っていない。ウチナーンチュとしての誇りも日本人の誇りも両方持っている」とする一方、「もし先住民を下に見るような価値観があるとすれば、それはいかんだろう」と答弁し、さらに独立論については「そういう方(独立論者ー批評.COM註)はそう多くはないとご承知と思う」という見解を示しています(以上「沖縄タイムス」2015年10月9日付の記事【国連演説「先住民の印象与えた」沖縄県議会で論戦】を参照)。
知事がどう抗弁しようとも、国連における彼のスピーチが、琉球(沖縄)民族あるいは沖縄先住民族の存在を前提としていることは明らかで、世界に向けて「琉球(沖縄)民族の自決権の回復」を訴えたものと理解されてもやむをえないでしょう。(篠原章)

 

司会
では砥板先生お願いします。

砥板芳行 石垣市議会議員
こんにちは。石垣市議会議員の砥板芳行と申します。今回国連派遣団に参加をさせて頂きました。

国連の方で演説の時間の枠を頂くことは出来たんですが、会議自体がかなり押しておりまして、私は発言できる時間が翌日になったものですから、それで我々の帰国の日と重なってしまいまして、演説自体は出来なかったのですが、今お手元にあるペーパーを読み上げる予定でした。こちらは国連の事務局に提出はしてあります。

それでは読み上げさせて頂きます。


<<砥板芳行市議の予定されていたスピーチ原文(日本語訳)>>

私は日本の沖縄県石垣島から来た市議会議員です。

私の市のエリアにある東シナ海の尖閣諸島では、中国の進出で昔から漁業をして来た漁業者が苦しめられています。現在の沖縄県知事がこの場所で沖縄の米軍基地の移設問題で、沖縄の先住民族の権利を侵害していると発言しましたが、この問題は日本国内の問題であり、尖閣諸島などの東シナ海や南シナ海で起きている事などの安全保障を前提としない発言は、東アジア、西太平洋の平和と安定を損なうものである。

多くの沖縄の住民は独自の歴史と文化を持っているが、日本人であるという誇りも持っています。

ありがとうございます。


 

我那覇真子 代表

私たちがスピーチをして実際現地でどういった状況だったのか、あるいは何を感じてきたのか、それも是非お伝えさせて頂きたいと思います。

やはり私たちが一番訴えたかったことは、翁長知事が発言をされて、事実と違う事を言った。そして私たちのような反論をする、或いは、逆の沖縄の真実を伝えに来ましたという人がいなかった場合、あの時、あのことが一方的に伝わってしまったという可能性としてあります。

聞くところによりますと、その理事会では、一つの意見が出て、そしてその場で反対の意見が出たら反対の意見が出たという事実だけで、これは自動的に調査をしなくてはいけないという手続きに入りますから、勧告が出るということがなくなります。要するに我々が行ったことで、日本政府に対して勧告が出ることがなくなった、ということが事実としてあります。

そして、私が発言をしたんですけれども、2分と言う限られた時間でした。会場の前にはストップウォッチのような大きな時計があって、ピコっと始まると1秒ずつ減っていくような感じです。これは翁長知事も同じような状況だったんです。

そして一番感じましたのは、やはり私は日本国、沖縄県を守るという意識で行ったんですけれども、やはり中国の危機を国際社会で訴えるというのは、世界が求めていることだというのを感じました。というのも、私が席を立って外に出ようとしたときにですね、スピーチの後に、2分終わりまして。

そうしますと私が通路の後ろを歩いていましたら、席に座っていたオブザーバーの方たちがわざわざ後ろを振り向いて、私に笑顔で深く頷いてくれたり、あるいはウィンクしてくれたり、「伝わったよ」というのが顔と顔で確認しあったんです。私は、そういう事が起こるとは、もう、静粛な場でしたからびっくりしました、思わずガッツポーズで返しました。そういうふうに空気がガラッと変わったというのが私の印象です。

砥板芳行 石垣市議
私は尖閣諸島を行政区と抱えている石垣市議会議員なんですが、この翁長知事が国連人権理事会の場で演説をするというのが6月7月あたりから沖縄のメディア、マスコミの方で流れていたんですけれども、そういった中で石垣市議会では、9月定例会の会期中なんですけれども、9月15日に、「翁長知事は国連の演説で尖閣諸島問題を取り上げるべきだ」、という意見書を出しまして、賛成多数で可決をし、即日翁長知事に9月15日に市議会から送付してあります。

今回、翁長知事が国連で演説をするという事で、その演説を用意してくれたのがNGOの団体が先住民族であったり、そういった問題を取り上げるNGOということで、そのシンポジウム等も聞きましたけれども、本当にシンポジウムで国際社会に訴えている内容が、「これを沖縄県民が知ったらどう思うんだろう」という内容ばかりで、あとで質疑応答でも詳しく説明したいと思うんですけれども、本当にとんでもない発言、言葉が並べられておりました。

で、石垣市議会が意見書を賛成多数で可決をして、石垣市議会の意見として知事に送付したにも関わらず、シンポジウムの場でも演説の場でも尖閣諸島についてはひとことも触れません。また中国のことについても触れません。
同じ、翁長さんが、知事が、行政区としている県内で漁業者が追い出されている、苦しめられている、そういうこともひとこともありませんでした。

本来であれば、基地問題で人権が蹂躙されている云々というのであれば、今まさに1895年尖閣諸島が日本政府によって、日本国の一部に閣議決定で編入されている以前から、そして、その後も先島の漁業者が尖閣諸島周辺で漁をして生活の糧としていた、またその後249名の住民が尖閣諸島魚釣島に村を作って、そこに住んでいたにもかかわらず、中国の一方的な領土の主張によって、今中国の公船が魚釣島周辺、尖閣周辺で領海侵入を繰り返したり、その活動を常態化して先島の漁業者がその海域から追い出されている、そういう事実を本来訴えるべきであって、なぜあの場で訴えなかったのか、非常に、同じ沖縄県民として憤りを感じております。

また非常に異様に感じたのは、国連の人権理事会では今まさにシリアの難民の問題であったり、ウクライナ、クリミア半島の問題であったり、その他、本当に、今、人命が失われている問題がたくさんあって、それを解決しようとしている場でございます。そういった場で国内問題であるはずの日米安全保障条約第6条で定められている施設の提供と言う部分である国内問題、これにたいして政府と意見が違うからといって、国連人権理事会の場まで持って行って、それを問題化させようとしている姿に、沖縄県民として恥ずかしい思いがいたしました。

我那覇真子 代表
みなさまにたくさん質問をして頂きたいので、我々も時間を作ろうと焦っているところなんですけれども(笑)

最後に、今回の我々が行った行動なんですけれども、やはり情報と言いますのはみんなのものなので正しいものでなければいけないと思います。これは発信する側、受け取る側、双方の問題であります。どちらにしろ一番大切なことは解釈の違いはあっても、情報はとにかく事実に基づくものではないといけないということです。

今回翁長氏が発信した情報を、私たちは正すために行動したんですけれども、その誤った情報を伝えた責任というのは、この場で申し上げますけれども、マスコミにあると思います。といいますのも、翁長知事の意見に対して、真っ向から私は主張しましたけれども、沖縄ではマスコミが全部を報道したかと言いますとそうではないというのが事実であります。
今回の記者会見の意義として、誤った情報を発信したのみならず、その誤りをそこだけ意図的に流すマスコミもこれからは追及される、或いは正される時代になって来たということを皆様にお伝えしたいと思っております。

2007年9月13日の国連総会で先住民族の権利に関する国際連合宣言が採択されましたが、国会(衆参両院)はこれを受けて、2008年6月6日、アイヌを先住民族として認めるよう政府に促す決議を可決しました(全会一致)。政府はこの国会決議に基づき、アイヌを先住民族・少数民族であると認定して、種々の施策を実施しています。が、「琉球民族」を先住民族・少数民族とする国会レベル・政府レベルでの政治的意思表示並びに政治的意思決定は一度も行われていません。国連から「琉球民族」を対象とする勧告が出されていないからです。つまり、日本の先住民族は公式にはアイヌのみということになります。しかしながら、国連人権理事会に対するロビー活動を行っている反差別国際運動日本委員会(IMDR/JC 武者小路公秀理事長)は、アイヌだけではなく琉球民族も先住民族・少数民族として認定するよう各方面に働きかけています。IMDR/JCの役員には、部落解放同盟や在日韓国・朝鮮人団体などの代表として送りこまれた人びとに加えて、沖縄からは福地曠昭氏(沖縄人権協会理事長/元沖教組委員長)が就任しています。
旧ソ連邦の人脈をバックに国連大学副学長まで務めあげた武者小路公秀氏は、日本における人権運動の象徴的存在です。マイノリティに抵抗権を認め、マイノリティの人権等の回復や自決権のために力を注いできた学者です。アイヌが先住民族として政府に認められた背景にも武者小路氏の影響力があったと思われます。明治期支配階級の一部にまで遡ることができる親社会主義的な思潮の体現者として活躍した鶴見和子氏、鶴見俊輔氏姉弟(いずれも後藤新平の孫)にも近く、元貴族として皇室の覚えもめでたい武者小路氏が、北朝鮮の擁護者としての活動も展開していることはよく知られていますが、それも「マイノリティ支援」と考えれば、非難するほどのことではないのかもしれません。彼が19世紀フランスの無政府主義者ピエール・ジョセフ・プルードンに傾倒していることもここでは特に問いません。

が、その武者小路氏を後ろ盾として活動する東京のNGO・市民外交センターがお膳立てした今回の翁長氏のスピーチは、明治期以降(いや琉球王朝以降というべきかもしれません)、大きな政治的課題となることもなかった「琉球民族の自決権=独立」という幻想を、いかにもリアルな政治的課題であるかのように見せかけながら、よりにもよって国際社会に提議するという恐るべきミステークを犯しています。翁長氏本人は、「先住民族」「独立」という考え方には立たないと答弁していますが、すでに化石となったものを発掘して、「これは化石ではなくれっきとした生命体である」と主張したのも同然です。これによって、「普天間基地の閉鎖・移設」という本来すぐれて国内行政的な課題を(安保政策上の課題ですらありません)、あたかも深刻な民族対立であるかのように捉える人びとが生まれることも問題ですが、それ以上に深刻なのは、これまで事実上存在しなかった「琉球民族VS大和民族」という不毛な対立の構図に、政治的指導者たちはもちろん、県民・国民までが巻き込まれてしまうことです。翁長氏と翁長氏を支援する立場にある武者小路氏は、自分たちのふるまいの帰結が、不要な対立と差別と混乱を生みだすだけであるという事実に気づかないのでしょうか。
今回の翁長スピーチのコーディネーターである市民外交センター代表の上村英明氏は、翁長スピーチの直前に設定されたサイド・イベント(シンポジウム)において(IWJの動画参照)、「琉球民族の自決権の正当性」を滔々と説明していましたが、その歴史認識は曖昧かつ不確かな知見を断定的に述べたに過ぎないもので、琉球史を知る者なら戸惑うことなく「捏造」と断ずることのできるレベルでした。この程度の歴史認識で民族自決権や独立を口にできるなら、薩摩や会津も独立の要件を満たすことになるでしょう。にもかかわらず、上村氏とともにひな壇に鎮座していた翁長知事、琉球新報、沖縄タイムス両紙の幹部記者は、上村氏に対して異議を唱えませんでした。彼らが上村氏の「琉球民族の自決権・独立」という「思想」に共鳴していると見なされても、いっさい釈明はできません。
武者小路氏や上村氏が、アイヌの人権を擁護し、ロマの救済を訴えることに異議はありません。が、沖縄の歴史や現状について正しい知見を持たない彼らが主張する「琉球民族の自決権・独立」に実体はありません。幽霊は実在するというに等しい詭弁です。「琉球民族の自決権・独立」という「思想」は、今や県民や国民を苦しめるだけの政治的謀略にすぎないのではないでしょうか。(篠原章)

質疑応答

質問者1
3年位前に沖縄に保守の方と一緒に行かせて頂いたときに、若い、要するに沖縄を心配しているお方たちが2、3人みえましてですね、「僕たちは沖縄でこういう声を出すと非常に危ない」ということを聞いたんですね。なかなか2、3年前はそういう声が出せなかったと。

ところがインターネットが出来たことによって、私のような年寄りでも、沖縄のこととかその時のこととかすごく頭にあって、沖縄のこととかいろんな本を買って読んでみまして、よく理解できないこともありましたけれども読みました。

そして我那覇さんのような若い方が出て来て、沖縄ではだいぶ若い方の考えが変わって来たのかと思うんですけれども、そういう広がりについてはどうでしょうか。

我那覇真子 代表
先程おっしゃいましたけれども、若い人たちは色んな情報を仕入れるツールを使いこなせるという面がありますので、新聞だけしか読まないような方よりは、比較的、情報選択を上手く出来ているということがありますので、若い人たちは自分たちで情報を仕入れて、その情報を元に正しい判断をしていると私は感じております。

ちなみにですね、最初おっしゃいました「意見を言うと危ない」という、今沖縄ではオール沖縄ということで基地反対の運動をされている方がいて、その反対の意見を言うと沖縄では居れないと、それは私も地元で生活していてよく聞きます。

私の運動を、あるいは私の考えを、同感して「応援したいんだけれども、名前を出しては応援できません」或いは「一緒に参加は出来ないけれども、支援と言う形で応援できるからね」とか身元を明かしては身元を明かして応援するというのは、反対している人たちの中には過激な方たちがおりますので、身の安全を考えながら主張をしないといけないと。

言論の自由がちょっと危ないという事になっております。【基地移設についての意見の】賛成をいうときにですね。

質問者1
その時に産経新聞の支局の方がそちらにいらしてですね、産経の主張を書いたりすると殴られたということなんですね。やっぱり新聞記者でさえ身の危険を感じているということがあって、沖縄の実情を知ってすごくびっくりしました。

砥板芳行 石垣市議
今のご質問なんですけれども、私は石垣市に住んでいるんですが、沖縄本島もよく行きますし、沖縄本島での状況はよく理解しております。

たしかに沖縄において今ご指摘のようなことはないわけではないんですが、考えて頂くと昨年までで4期16年間も保守県政が続いている地域なんですね。で、沖縄県内の11市のうちの9市が保守市政なんですよ。

昨年、総選挙で県知事選で翁長知事が誕生して、その後の衆議院選挙で自民党系の候補者は全員落選をしているんですが、これが昨年オール沖縄という革新系と一部の保守陣営を取り込んだ形で流れが今出来ているんですけれども、今ご指摘のような言論の自由がどうこうというようなことは私は一切感じませんし、八重山においては八重山日報という新聞社も、より沖縄の他の新聞よりももう少しバランスが取れた新聞があるので、言論に関しては私は全く問題がないと。

ただ沖縄のメディアに関していえば、たしかにそこは、かなりの同調圧力、異論を許さない雰囲気と言うのがありまして、我那覇さんたちの主張がメディアに取り上げられることはほとんどない。今、オール沖縄翁長県政になって、ますますそういう同調圧力が強くなってきて、異論を許さない雰囲気が強くなっているということに関しては若干危機感は持っております。

それと今回21日22日両日、翁長県知事はじめ沖縄から多くのメディアが来てたんですけれども、まずシンポジウムで私がちょっと疑問に感じるのは、本来、マスコミ、メディアというものは行政権力をチェックするのが本来の仕事であってですね、沖縄県においては、沖縄のメディア、マスコミというものは、沖縄全体の世論として世論形成をしていくということもあるかと思うんですが、この県知事に終始ずっと同行して、シンポジムでも同じ壇上で知事と同じ方向の発言をし、また知事を擁護し、持ち上げるかのような姿勢は本当に如何なものかなと思いました。

それとこれが国連人権委員会の開場の入口に積まれていた琉球新報の英訳の新聞なんですけれども。

砥板石垣市議

記者会見席上で琉球新報英語版の説明をする砥板石垣市議(2015年9月25日)

こういうのをわざわざ琉球新報が作って、知事の演説に合わせて配布をするというのも、本当に用意周到に行っている宣伝かなと。中身を読んでいると、日本語の新聞よりもかなり過激な内容等になっております。ですので、本当に今沖縄では、メディアが担ぐ翁長知事とグループが一体となって、これまでにない方向に沖縄を導こうとしている非常に危機感をもっております。

私は46年間沖縄で生まれ育ちましたけれども、46年間生まれ育って初めて「先住民族である」とか「琉球は植民地であって解放しなければならない」とか、我々沖縄県民と言う言葉を使うのですけれども、初めて「沖縄人民」という言葉を聞いたりですね(会場、笑)

この方々は沖縄を今後どういう方向に導こうとしているのか、こういったものを沖縄に戻ってから問題提起をしていきたいと思います。

それと、今回翁長知事は公費でジュネーブに行っております。公務として、沖縄県の職員ふたりを、秘書と通訳官を連れてジュネーブへ行っている訳なんですけれども、あのようなある一定の目的を持ったNGOがお膳立てした場で演説をする、と。

たしかに沖縄県知事、翁長知事は、辺野古移設に関しては公約として阻止をしていくという、あらゆる手段を使って阻止をしていくと明言をしているんですけれども、あのようなある一定のNGOのお膳立てされたところにのって、彼らの思惑と一致するような、我々からすると沖縄県の利益にはまったくならない日本の国益には全く適わない、そういった発言を公務で沖縄県知事としてあの場に行ったということも非常に大きな問題だと。

県知事は政治家ですから、政務として行くぶんには問題ないと思います。それを、沖縄県知事として行った、何らかの思惑があって行ったと思います。それは到底沖縄県民からすると許されるものではないと思いますし。

月刊テーミス 松岡記者
沖縄の独立運動の背後には中国の存在があるということなんですけれども、中国の思惑としてはどのようなことが考えられるのか。例えば、海洋進出ですね、太平洋に海洋進出していくためには、日本台湾フィリピン、その間を抜けていく必要があるけれども、それのいずれも同盟国、もしくは同盟関係にあるところばかりなので、その一角である沖縄を取り崩して、あわよくばまず米軍撤退、あわよくば独立させていわば属国のような形にして自衛隊も撤退してもらうという思惑もあるのかな、という感じもあるんですが、どのように感じていらっしゃるのか。中国の思惑に関してですね。

砥板芳行 石垣市議
私の市は尖閣諸島を行政区としていて、今まさに中国が公船を活動を常態化させてある一定の既成事実を積み上げて行っているかと思います。ご質問の中国の沖縄独立であったり、中国の脅威であったりということについては、用意周到に時間をかけて行っているなという感じがいたします。

特に中国の戦略上、A2/ADという接近阻止、領域拒否、Anti-Access/Area Denial という戦略のもとで、第一列島線から西の中国に至っては米軍、自衛隊の活動を阻止すると。第二列島線から沖縄までの第一列島線までの中では、日米の動きを封じ込めていくという長期的な戦略に則って、第一弾となって、第一列島線の重要な場所にある沖縄本島、その場所にある米軍基地に関しては、いずれ撤退をさせていくと。

今できることは、手枷足枷をさせて機能低下に追い込んでいくという風なものが、非常に見てわかるんじゃないかなと。それがそういう戦略と、沖縄の県内の政治の動向というものが、ある意味リンクしているんじゃないかなというふうに思います。

産経新聞政治部 田中記者
我那覇さん、普天間飛行場の辺野古移設自体について、必要性についてはどのようなお考えをお持ちですか。

我那覇真子 代表
普天間基地の辺野古移設についてどう思っているかというご質問なんですけれども、私は普天間基地の辺野古移設は是非するべきだと思っていまして、そういった啓蒙活動もしていきたいなと考えている身であります。

産経新聞政治部 田中記者
翁長さんはそれなりに票をとって当選されて、今でもそれなりに支持を得てらっしゃると。で、非常に沖縄と本土の分断というか、沖縄対本土みたいな構図が非常に強まっているんですけれど。それに対して、結構な数の沖縄県民の方々がその支持をしているという背景や理由にはどういうところがあると思いますか。

我那覇真子 代表
まず先に結構な票を取って当選されたということから話をさせて頂きたいんですけれども。

去る沖縄県知事選挙は、候補者が4名いらっしゃいました。
票の話をすると、翁長知事と仲井眞前知事が取った票を比べて話を進めるんですが、やはり4名で選挙をしましたから、全体の票の話をして、話を進めるべきだと私は考えておりまして。

要するに4名のうち、翁長知事が36万票をとりました。
そして、仲井眞前知事は10万票少ない26万票取りました。
そしてもうひとりの候補者、下地さんは約7万票取りました。
そして、もうひとりいらっしゃったんですけれども。

そう言った中で考えますと、仲井眞前知事は前知事は26万取りましたけれども、もうひとりの候補者の下地さんも7万取りました。地元でも考えますと下地さんというのは、保守の票を食う人なんですね。じゃ、革新とかそういった、反対と賛成というような通常の見かたをすると10万票の差では実際にはなかったわけなんですよ。3万票というのが、まぁ大体の感覚で感じる事なんですけれども、そうすると通常の知事選の勝ち負けの差に入ると私は思っておりまして。

<<ご参考>> 2014年沖縄県知事選挙結果
候補者名 所属党派 得票数 得票率 推薦・支持
翁長雄志 無所属 360,820票 51.7% (支持)日本共産党・生活の党・社会民主党・沖縄社会大衆党・「新風会」
仲井眞弘多 無所属 261,076票 37.3% (推薦)自由民主党・次世代の党
下地幹郎 無所属 69,447票 9.9% (支持)そうぞう・「維新の党」沖縄県本部
喜納昌吉 無所属 7,821票 1.1%

 

我那覇真子 代表
で、本土と沖縄の分断をしていると。明らかに私もそう思っております。

そして残念なことにそのマスコミの報道を真に受けてしまって、沖縄県民全員が駄々をこねて、政府に文句ばっかりいっている、お金だけ寄越せと言っているようなあたかもそう言ったような沖縄の像を流しているのが私は残念で。それをまに受けてしまって、沖縄県民はもう日本から出ていけなんて、たまに言う人もいると、非常に残念です。

しかし、本土の皆様にお伝えしたいのは、我々は日本人です。そして沖縄に基地があって、国防の役を担ってると、我々はそれを誇りに思っておりますし、ですから基地反対という一色が沖縄県民ではありません。先程の票の計算でもそうなりますし。

ですから一方の情報だけを流して、あたかもそれが沖縄県民全員ですよ、とみせかけて、対本土、対沖縄という構造が、虚構の上に立っているというのを気付いて頂きたいと思っております。

先程沖縄県民が翁長知事を支援して運動をやっていると、まぁそうなんですけれども。かなりの数で、辺野古も全国から集合しているんです。ですから、沖縄の人たちがみんなが活動して反対運動をしているんではなくて、オール日本でそう言った考えの人が沖縄に集結している、と。その集結を沖縄県民と言うタイトルを貼って、見せかけているというのを皆様に知って頂きたいと思います。

砥板芳行 石垣市議
今回の翁長知事の国連人権理事会の訪問でもそうなんですけれども、「沖縄県民は差別をされている」と、「人権を侵害されている」と、そのような主張をされていますが、沖縄県民は大体知っています。

復帰後、4次10年単位のですね、40年に渡って10兆円以上、沖縄振興予算が投下をされてきて、今新たな沖縄振興という形で、沖縄が日本のフロントランナーになるべく、沖縄を進行させなければならない、沖縄は特殊な環境下にあって、政府として沖縄を振興させていかなければならない。

この1次、2次、3次、4次の沖縄振興計画に関しては、1次2次は沖縄振興開発計画ということで、例えば、公共のインフラであったり、学校であったり、そういった本土からたち遅れた部分をやっていくという、開発と言う文字がついていたんですが、3次4次になってから開発と言う文字がなくなって沖縄振興計画。

で、今現在行われているのが第4次【根拠法が従来と異なりますが、現在の振興計画は第五次に相当しますー批評.COM註】の振興というわけで、年間3500億円もの振興予算が投下をされていて、また公共事業、公共インフラを整備するにあたっても、本土においては50:50の負担率が、沖縄においては1割2割、また昨年沖縄を訪れた観光客は700万人を突破して、もうハワイを抜いているんですね。

で、これも政策の一部で沖縄の航空機燃料税の減税措置、または空港利用料の、本土にはない減免措置、あらゆる形で政府は政策、制度等をもって、沖縄振興に取り組んでいる、この事実を無視をしてただ基地移設反対ということで人権が蹂躙されているというのはあまりにも飛躍してますし、また本土の方でもそういったことが実際に沖縄には行われていて、沖縄県民もそうされている、そういう政策がなされているということを、我々ももっと訴えていくべきであろうと思っています。

産経新聞政治部 田中記者
ちなみに3年後にまた県知事選挙がありますけれども、そこにむけて、政治的な行動をとろうとお考えになっていることというのはありますでしょうか。

砥板芳行 石垣市議
昨年の県知事選もそうなんですけれども、沖縄の人は保守-革新という時計の振り子のように、その時代時代で支持が変わっていくわけですけれども、今回はあまりにも振れている部分もありますし、そこも修正しようとする動きも、力も働いてくるのかな、と。

今、先程申し上げたように、沖縄は地理的な特性から一次産業であったり、二次産業はなかなか育ちにくい。やはり三次産業が中心になってくるんですが、沖縄の県内総生産の3.8兆円のうち、今さきほど申し上げたように3500億円であったり、さまざまな制度、減免措置であったり、そういった政策等を見ると、5000億、または経済という観点からすると、1兆円近く、県内総生産の四分の一が沖縄政策に依存しているという部分がありますので、沖縄の実態というものを、生活の足元をしっかり訴えていきながら、今の行きすぎている政府との対立構造をいうものは、だんだん今後解消されていくし、県民の理解も進んでいくんじゃないかなと思います。

砥板氏の指摘どおり、沖縄振興予算は、安倍首相=仲井眞前知事による会談(2013年12月)の「成果」もあって、2021年度まで年額3000億以上が約束されています。この振興予算は、各省庁から沖縄に配分される予定の補助金を総額として示したもので、主として国庫支出金から構成されます。一般に国庫支出金は、国が使途を限定して自治体に支出される補助金ですが、沖縄の場合、国が使途を限定するのではなく、各自治体が自主的に企画した事業に対して支出される「一括交付金」がその半分程度を占めています。が、自治体の企画力不足や事業立案上の制約のため、成果の怪しい事業や多額の使い残しが問題となっているのが実情です。
沖縄振興予算の最大の特色は、総額よりも補助率にあります。他県の場合、補助率が5割以下の事業が一般的ですが、沖縄には優遇的な補助率(多くは9割)が適用されています。補助率9割ということは、たとえば総額1億円の事業の場合、他県では5000万円の「自己資金」が必要とされるのに対して、沖縄では1000万の「自己資金」で可能だということを意味します。他県の五分の一の「自己資金」で済むことになります。
さらに付け加えれば、砥板氏の発言にあるように、沖縄振興策の下では、法人税、酒税、航空機燃料税などの諸税の税率も優遇されています。航空機燃料税を例にとると、沖縄以外では1キロリットルあたり1万8千円の税率であるのに対して、沖縄ではその半額の9000円まで軽減されています。税率のこうした優遇策が沖縄の訪問観光客の増加に寄与していることは間違いありません。
これらの税制上の優遇措置(租税特別措置)により、総額でどの程度の税の減免(国にとっての「逸失利益」)が発生しているかを正確に計算するのは困難ですが、概算では1000億円から1500億円程度と予想されます。平成27年度の場合、沖縄振興予算約3500億、租税経費(租税特別措置による減免)1500億円、合計で5000億円という事実上の補助金が沖縄に配分されていることになります。この他に防衛費から事実上沖縄に配分されている予算が1000〜1500億円程度あるといわれています。沖縄振興策以外にも、公的な性格の強い補助金や事業は他にもありますから、沖縄県の県内総生産(あるいは総支出)約4兆円のうち、1兆円程度が政府の沖縄政策に依存しているという砥板氏の発言は概ね正しいといえます。批評.COMでは、いずれより厳密な試算を掲載する予定です。(篠原章)

砥板芳行 石垣市議
それと、あの、知事選においては、選挙の手法としては向こうの方が上回っていたのではないかと思います。従来の保革対立ではなくて、同じ保守の中にも沖縄はそういった制度であったり、政策的なものがありますので、保守の中でもいろんな意見があります。そういったところを当時の仲井眞県政に同調できない勢力を取り込む形でオール沖縄というものが出来たわけなんですけれども、そう言った流れもこの時代時代によって変わっていくんじゃないかなと思っております。

我々は今沖縄が抱えている問題、それと、この今、安全保障に果たしている役割、安全保障というものが平和と安定があって、沖縄の今の観光が伸びているという。しっかりと生活に密着した形で、訴えていくことが必要じゃないかと思っております。

司会
それでは時間となりましたので、これで国連人権理事会派遣団の報告会を終わらせて頂きます。
ありがとうございました。

 

 

 

 

記者会見席上での我那覇真子代表

記者会見席上での我那覇真子代表(2015年9月25日)

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批評.COM  篠原章
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