2017年NHK紅白歌合戦 短評
皆様、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
大晦日、たまった仕事もそこのけ、例によって紅白を最初から最後まで鑑賞してしまいました。
今回の紅白は、昨年より楽しみました。内村光良、二宮和也、有村架純の司会に安定感があったお陰だと思います。実力者・ウッチャンはともかく、嵐のなかでいちばん贔屓にしている二宮、『あまちゃん』以来応援している有村のコンビがそつなく進行してくれました。ただ、『LIFE』でフィーチャーされている「NHKのゼネラル・エグゼクティブ・プレミアム・マーベラス・ディレクター 三津谷寛治」のキャラにはどうにも馴染めません。「NHKもいろいろ反省し、前向きに取り組んでいるんだぞ」という、彼ら(NHK上層部の方々)のエクスキューズに見えてしょうがないからです。
昨年は紅白に出演した全アーティストについて、一言ずつコメントしましたが、今年もやってくれとの声があり、本来書くべき原稿を脇に寄せて(編集者の皆様ごめんなさい)、全47アーティストについて淡々と触れておきます。
例年にない「グランドオープニング」は、それなりに斬新な構成でしたが、雑居ビル火災があったばかりの渋谷が舞台のせいもあるのか、なんとなく落ち着かない気分でした。画面にでてくる「モード」に大した感慨もなかったのは、渋谷の街の陳腐化が気になっているからで、「いつもの渋谷」「ぼくたちの渋谷」以上でも以下でもないという現状が、今後の再開発によってどのように変化するのか見守りたいものです。
- 1.Hey! Say! JUMP「Come On A My House」
デビュー10年目にして初出場とは知りませんでしたが、オープニングとしては上々の出来。画面が一気に明るくなるようなパフォーマンスには好感が持てた。
2.Little Glee Monster「好きだ。~夢を歌おう Ver.~」
ナベプロ一押しのガールグループ。AKBなどでお馴染みの丸谷 マナブの楽曲で独特のグルーヴがある。AKB系が宝塚とすればこちらは松竹歌劇団だが、どこまで個性を伸ばせるか。
3.山内惠介「愛が信じられないなら ~貴公子たちの舞踏会~」
何もいいたいことがない。
4.E-girls「Love ☆ Queen」
EXILE系ポップカルチャーをバックグラウンドにしたガールグループという以外に何をいっていいのかわからない。
5.SHISHAMO「明日も~紅白2017Ver.~」
こういう女性ロックバンド、男たちは皆好きなんだろうなあという印象以外は特になし。
6.三山ひろし「男の流儀 ~けん玉世界記録への道~」
三山がけん玉名人というのは知っていたが、ギネス挑戦は地味派手な、よくわからん企画。14番目の人、一躍有名人w
7.AI「キラキラ」
渡辺直美は少々余計だけど、『アメリカン・アイドル』のMCとして知って以来AIには注目。「キラキラ」はR&Bマニア心をくすぐる秀作。ちょっとクラッときた。
8.竹原ピストル「よ~、そこの若いの」
こういう人が出てくる紅白も一つの個性だろうけど、個人的には、露骨な「人生応援歌」系楽曲って、あまり好きではない。すまん。
丘みどり
9.丘みどり「佐渡の夕笛」
美女の歌う演歌。ハイ。
10.Sexy Zone「ぎゅっと」
Sexy Zoneってセクシーじゃないんだな。
11.市川由紀乃「人生一路」
銀座のクラブに久々やって来ましたという…。そこそこの歌では美空ひばりが気の毒。
12.福田こうへい「王将」
生まれてから2番目に憶えた歌謡曲。やはりこのレベルでは村田英雄が気の毒。
13.三代目J Soul Brothers「HAPPY ~紅白スペシャルバージョン~」
コメントを思いつかない。
14.天童よしみ「道頓堀人情」
年に数回しか聴くことはないが、いつ聴いても、いつ観てもホントに素晴らしい演歌歌手。かなわんなあ。
15.SEKAI NO OWARI「RAIN」
アニソンっぽい歌だなあ、と思ったらアニソンだった。オフコースだね。
16.倉木麻衣「渡月橋 ~君 想ふ~」
宇多田コピーといわれて苦節?年。ここまでよくやって来たね!という感慨はある。コナン主題歌。気持ちよい。
17.TWICE「TT -Japanese ver.-」
現在のKーPOPを代表するアイドルグループ。楽曲ややよし。
18.三浦大知「三浦大知 紅白スペシャル」
今年の紅白の目玉の一つ。Folder時代も懐かしいが、今や日本最高のエンターテイナー。評価に違わぬ素晴らしいパフォーマンスだった。ますます期待できる。
19.水森かおり「早鞆ノ瀬戸」
「はやとものせと」と読む。
20.WANIMA「ともに」
スリーピースだが、ベースがボーカル兼任で、ドラムとギターだけの時間がけっこう長い。でも、ベース欠落部分も気にならないだけの演奏力あり。
21.島津亜矢「The Rose」
演歌歌手に洋楽ヒットを歌わせる企画。この曲を歌いたかったんだろうが、明らかに選曲ミス。丁寧に歌うが、伝わるものがあまりにも少ない。勘弁してくれ。
22.郷ひろみ「2億4千万の瞳 GO! GO!バブルリミックス~」
郷ひろみ、相変わらず頑張っていたが、登美丘高校ダンス部とのコラボには感心しなかった。高校生だからあまりいいたかないが、これってちょっと俗悪。
23.欅坂46「不協和音」
特になし。
24.関ジャニ∞「なぐりガキ BEAT」
特になし。
25.福山雅治「トモエ学園」
すんません、特になし。
26.坂本冬美「男の火祭り」
ハイハイハイ。
27.西野カナ「パッ」
不調だったのか。今ひとつ乗り切れていないという印象。
28.TOKIO「AMBITIOUS JAPAN!」
今さらいってもしょうがないが、もう少し歌の練習をしてきてくれよ。TOKIO好きだけどね。
29.五木ひろし「夜空」
昔、五木ひろしが乗ってたアメ車のリムジンを想いだした。
30.乃木坂46「インフルエンサー」
やはり「特になし」。取り立ててコメントする必要もないという意味で、気に入らなかったという意味ではない。
31.松田聖子「新しい明日」
歌の出来も楽曲も素晴らしいが、感慨はなし。
32.平井堅「ノンフィクション」
同上。
33.椎名林檎とトータス松本「目抜き通り」
個人的には今回の紅白最大の目玉。実に良くできたデュエット曲だが、昨今の椎名林檎の楽曲は難しいので、カラオケでは流行らない。トータス、頑張ったね(初出場)、ハナマル。
34.Perfume「TOKYO GIRL」
渋谷高層ビルからの中継。ステージのデザイン、ライティングなど構成はマーベラス。Perfumeの歌唱、ダンスも上等。中田ヤスタカの楽曲がキラキラしていた。満点。
35.X JAPAN「ENDLESS RAIN 2017 紅白スペシャル」
どうしてオキナワンロックはこちらの方角に行かなかったのだろうと考えながら聴いていたが、結論は出なかった。
36.AKB48「視聴者が選んだ夢の紅白SPメドレー」
特にないが、今後も彼女たちがいないと困るだろうな。
37.エレファントカシマシ「今宵の月のように」
期待していたが、アコギの音が最悪で、とても残念だった。おそらくチューニングすら怪しい。ステージに合わせた楽器の選び方、再考したほうがいい。
38.松たか子「明日はどこから」
何も文句はないが、どうしてあのように地味な装束で出てくるのか。その理由が知りたい。
39.星野源「Family Song」
今年は特になし。
40.Superfly「愛をこめて花束を」
復帰おめでとう!
41.嵐「嵐×紅白スペシャルメドレー」
この人たち、あまり楽曲に恵まれていないなあとあらためて感じた次第で…
42.高橋真梨子「for you…」
相変わらずバンドがいいなと感心。コーラスもばっちりだ。
43.氷川きよし「氷川きよしのズンドコ節」
宝船のセットに感動。紅白はこうでなくちゃ。
44.安室奈美恵「HERO」
素晴らしいセットに素晴らしい歌唱。もう言葉もない。ありがとうという感謝のみ。
45.桑田佳祐「若い広場」
楽しいステージでした。寸劇風ドラマもよかったね。ハマクラさ〜ん。
46.石川さゆり「津軽海峡・冬景色」
紅白大団円にふさわしい偉大なるシンガーの偉大なる楽曲(岩崎宏美が出ていなかったのが悔やまれる)。
47.ゆず「栄光の架橋」
あまりよい曲とは言い難いが、若者たちの追憶のなかにあるとすれば口を挟むまでもない。
以上
追記
この記事をFacebookにUPしたところ、FBFで高校時代の先輩・熊倉貫宜さん(音楽上の先輩でもある)が全曲の評をコメントして下さいました。我がコメントより面白いのが玉に瑕です(笑)
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